ダートトラックレースとレーストラック


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ダートトラックレースとは

アメリカ発のモータースポーツはどれもそうだと思うのですが、インディにしてもNASCARにしても、オーバルトラックを使った単純なシステムのレースです。

ダートトラックもアメリカではもっともポピュラーでエキサイティングな2輪レースで、平らにならした土のコース(陸上競技のトラックのように楕円のコース)を左回りに走って一番早い奴が勝ちという単純明快なレースです。

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レースの種類

レースは大きく分けて3+1種類で、トラック一周の長さで:マイル(=1.6km)、ハーフマイル(=800m)、ショートトラック(=400m)と分かれています。あとの一つはTTと呼ばれるレースで、レーストラックのインフィールドも使って右コーナーあり、ジャンプありのかわったレースです。

ハーフマイルとショートトラックはレース専用のダートオーバルですが、マイルは競馬場のダート走路を整備してレースに使用するところがほとんどのようです。ちなみに、WGPで活躍中のノリックこと阿部典史選手がアメリカでダートトラックの修行をしていた、ローダイ(lodi cyclebowl)はショートトラックです。

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路面

路面は水をまいて整備されますが、”グルーヴ”と呼ばれるローラでならされスクレーパーでカチカチに仕上げられたものと、”クッション”と呼ばれる小石や砂利が混ざったフカフカのものの2種類に分けられます。”グルーヴ”はコーナーの突っ込みでマシンをドリフトさせると、舗装路面のようにタイヤが鳴いてブラックマークがついたりします。専用のレーストラックの場合はケミカル剤(セメント粉等)を土に混ぜたりしてカチカチのグルーブに仕上げる場合もあるようですが、競馬場の場合は元に戻す(ふかふかの状態)必要がある為、水のみまたは小麦粉を混ぜたりするようです。

グランドナショナルの場合、レース前の1週間位をかけ散水して水をしみこませ、ローラーやトラックで踏む事を繰り返し、徐々にカチカチの路面に仕上げるそうです。
そうして仕上げられた路面は綺麗なところでは凸凹が全く無く仕上げられ、路面に浮いた砂はブラシを回転させた清掃車で綺麗に取り去られます。たまに仕上がりが悪く凸凹が残っている場合もあるようです。

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レースシーズンとシリーズ戦

アメリカのダートトラックレースは3月ぐらいから始まって11月ぐらいまでがシーズンで、シーズン中は週末には必ずどこかでレースが行われています。
レースの最高峰は全米選手権:グランドナショナルチャンピオンシップシリーズ(GNC)で、年間20戦強行われます。[2000レーススケジュール]
ここに出場できるのはAMAプロのグランドナショナル(GNC)ライセンスを持つライダーのみですが、このほかにハーレー883ワンメイクレースのナショナルチャンピオンシップシリーズやホットシュー(HOT SHOE)シリーズ、地方選手権にはディストリクト##(DISTRICT##)と呼ばれるシリーズ戦が各AMA支部の地区単位で行われています。ちなみに、ローダイのある北カリフォルニア地区はDISTRICT36になっています。

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ライセンスとクラス

アメリカでレースに出場するためにはAMAの会員となる必要があります。

クラスとして大きく分けるとプロクラスとアマチュアクラスがあります。

プロクラス GNC
プロ−エキスパート
プロ−スポーツマン
アマチュア エキスパート
ジュニア
ノービス


ゼッケンナンバー

AMAでは3桁の数字の末尾にアルファベット1文字を加えたローカルナンバーと2桁の数字のみのナショナルナンバーを各ライダーに割り当てています。
 ローカルナンバーは全米の各地方毎に末尾のアルファベットを割り当てており、その地方に住むライダーに3桁の数字をそれぞれ割り当てます。このナンバーは基本的に毎年更新されています。
 ナショナルナンバーはGNCライセンスを持ち、グランドナショナルチャンピオンシップシリーズに出場する(した)ライダーの成績により割り当てられ、GNC前年度のチャンピオンがゼッケン1を付けることができます。2〜9は過去シリーズチャンピオンとなったことのあるライダーに半永久的(そのライダーが引退などで不要となるまで)に割り当てられています。10〜99はそれ以外のライダーですが、毎年シーズン終了後AMAが翌年のナショナルナンバー発表します。



ゼッケンカラーはAMAナショナルの場合、

GNC:白地に黒
HDsportstar performance:黄地に黒
supertracker:黒字に白

となっています。



レースの進行

AMAのレースは1日で行われます。ローカルの場合昼過ぎから受け付け開始、夕方5時頃から練習走行5分程度、それからすぐ予選のスクラッチヒートがあります。このスクラッチヒートの順位で決勝グリッドが決まります。一度に走れる台数が決まっているため、数回に分けてスクラッチヒートを行いますが、グランドナショナルでは上位3名づつが決勝進出し、これに漏れた場合はセミファイナルヒートで上位2名が決勝に進むシステムです。いろいろなクラスがあるため、レースが終わるのは22時頃です。

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