ポケットティッシュ    くりこま博物館へ戻る






鞄のポケットからこんなものがでてきた。
全国的に有名かな? 業務停止命令をうけ、戦後初のぶっつぶれ銀行となる阪和銀行のティッシュである。
「身近にいつも・・・」っていうコピーが悲しい。遠くへ逝ってしまった。

そもそも副頭取が自宅前で暗殺されるという平和日本の尋常でない事態が起こったときからちょっとあぶなかった。
僕の親戚が小金をここへ定期預金してると聞き、「つぶれるで〜」と軽く言ったところ全部解約してしまった。
ちょっと余計なこと喋ったかと思っていたが半年後、本当につぶれた。

この銀行、いわゆる第二地銀でもともとは興紀相互銀行っていう名前だった。
県外の怪しい筋へも多数融資していたらしいしこうなることは全くの素人にも容易に予想できた。
でも預金者はまだいい、定期も満期が来れば引き出せる。
問題はここをメインバンクとして自転車操業やっていた中小企業だろう。
それとまじめに夜遅くまで仕事していた平行員も気の毒といえば気の毒だが。
まあバブル以降に入行した新人は明らかに就職先に対する評価、分析力があまく、自業自得だね。
他の県内金融機関も自分ところで精一杯で中途採用には冷たい。
紀陽銀行(和歌山県内最大)は「外回り専門職50人募集」なんてやっていた。

現在、阪和銀行は支払い業務のみで本店、支店ともにいまだ動いているようだ。
きづしんみたいに1億円紛失ってのはまだニュースになっていない。

しかしこのティッシュ、どこでもらったのだろう? 記憶にない。